2011年04月29日

おすすめのビジネス書●これからの思考の教科書 ~論理、直感、統合ー現場に必要な3つの考え方~

人間にとってビジネスとは、ほかの動物にとっての「生存競争」に相当する。

これからのビジネス社会でサバイバルするために必要なのは、資格やノウハウ、過去の実績ではなく、思考法と言っても過言ではない。

なぜなら、ビジネスにおいて考えることは「生きるための手段」なのだから。



思考法と言うと、「ロジカル・シンキング」が思い浮かぶが、それだけでは厳しいビジネス世界を勝ち抜くことはできない。

ロジカル・シンキングのスキルは、もはや世界のビジネスにおける常識的なスキルだ。

ロジカル・シンキングとは「A=BでB=Cならば、A=Cである」といった具合に、ある事実から疑えない結論を導き出す思考法だ。

だから、ロジカル・シンキングに精通した人たちの間では、「同じ事実が与えられれば、同じ結論が導ける」状態が形成さる。

インターネットが発達している現代社会では誰もが同じような情報を入手(インプット)できるので、実際に世の中が似たようなアウトプット(商品)であふれてしまうのは、とてもロジカルなことだ。



そこで、生き残るために必要な差別化を実現するために求められるのが、直感による「ひらめき」となる。

とはいえ、思いつきやその場限りの他愛のないアイディアを逐一社内で検討していたのではあまりにも効率が悪すぎる。


ビジネスにブレイクスル―を興すような「ひらめき」を生み出す思考法が編み出された。

それが、「ラテラル・シンキング(水平思考)」だ。


さらにビジネスでは戦略立案や新商品開発などで最終的に全く正反対のAかBのどちらかを選ばなければならない場面に遭遇する。

対立する2つのアイディアうちの一方をすんなりと選んだりはせず、2つのアイディアが持つポイントを同時に受け入れるような、より優れた第3のアイディアを生み出す思考法が、「インテグレーティブ・シンキング」だ。

ちなみに、インテグレーティブ・シンキングのベースとなっているのは「最善解は混沌の中から生まれる」という考え方だ。



本書では、第1部で「ロジカル・シンキング」、第2部で「ラテラル・シンキング」、第3部で「インテグレーティブ・シンキング」を取り上げ、ビジネスパーソンの武器としての思考法を解説している。

本書は、あなたを本格的な思考法の世界に案内し、ビジネスサバイバルに必要な考え方を伝える。



また、”思考”を個人のものではなく、組織をはじめとした集団で行うものと捉えた点も非常に新しい。

多くの”思考”に関する書籍は、個人で全てを推し進めていることを前提に考えられている。

しかし、実際には、上司のチェックが入ったり、複数のスタッフとの協働で進むことの方が多い。自分で一生懸命考えた時ほど他者の異論に過敏に反応してしまうことも多いが、最初から組み込まれているプロセスと考えれば、ポジティブにとらえることができる。

また、プロセスごとに、ロジカルとラテラルをバランスよく織り込んでいけば、おのずと両者の統合には、近づいていく。



さらに、組織をソーシャルメディアに置き換えて考えても、非常に面白い。

気付きをブログに記入し、コメント欄でリアクションをもらう。

それをさらに展開し、次のエントリーを記入する。

この「”エントリー”が”エントリー”を生む」というループ状態こそ、インテグレーション・シンキングの生まれる状態でもある。

個人的にもfacebookとブログを連携して活用するようになってから、何度かこれに近い状態を経験したことがある。

ソーシャル・シンキングという新しい概念も、今後生まれてくるかもしれない。



組織的に考えること、継続して考えることが、二者択一のトレードオフから脱却する近道なのかもしれない。

「仕事と私、どっちが大事なの」などと迫られて悩んでいる方にも、ぜひ読んでもらいたい。



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posted by ホーライ at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 思考ツール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

おすすめのビジネス書●まずやるべきこと⇒「イシューからはじめよ」―知的生産の「シンプルな本質」

ここまで「そもそもの課題(解決すべき問題)の設定」の重要性を説いた本はない。

素晴らしい!

分かる人は分かるがビジネスでは「無駄な課題を解決するために貴重な時間を使う」というバカげたことが日常茶飯事なのだ。


「イシュー」とは、「2つ以上の集団の間で決着のついていない問題」であり「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」の両方の条件を満たすもの。

あなたが「問題だ」と思っていることは、そのほとんどが、「いま、この局面でケリをつけるべき問題=イシュー」ではない。

本当に価値のある仕事をしたいなら、本当に世の中に変化を興したいなら、この「イシュー」を見極めることが最初のステップになる。

「生み出す変化」で稼ぐ、プロフェッショナルのための思考術だ。


内容は 「まず何よりもイッシュー(論点)を限定せよ」 と言う一点に限定される。


「努力・努力・努力と言う犬の道」は絶対ダメだとも書いている。

「それではイチローになれない」と書いてある。

→論点を集約して、一点突破する

→ただし短時間で。長いこと考えても無駄。

→悩むと考えるは違う。答えの出ない問題を追求するのが悩む、答えがある問題を追求するのは考える。
(悩むはムダ。やめろ。ただし家族や恋人など愛や哲学は構わない)


問題解決や戦略分析の本として、図や解説も多く理解しやすいですが、 本書の趣旨は、フレームワークやツールよりも、 その前提となる大切な考え方をしっかり伝えるということ。

この本は事例や具体例がかみくだいてあり、 これまでの類書よりはイメージしやすい。

短い人生、まず「何をやるか」を選ぶのが一番、重要なのだ。

『超おすすめ』の一冊。


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posted by ホーライ at 09:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 思考ツール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月15日

おすすめのビジネス書●マッキンゼー式世界最強の仕事術

マッキンゼーは経営の難題をどう解決するか。

戦略系コンサルティングファーム・マッキンゼー&カンパニーの選び抜かれたコンサルタントたちは、難題を抱えるクライアントの経営問題をいかに考え、解決に導くのか。

そのベールに包まれた思考法やテクニックの詳細が明かされる。

戦略系コンサルティング会社として有名なマッキンゼー。


大企業の参謀として蓄積した世界最強の仕事術を紹介し、これを読者が真似することで身につけられる本だ。

とてもシンプルで明快なロジックにより読み進めやすく、それでいて即役立つノウハウが満載。

高給取りの手の内が手頃な価格で手に入る。


世界屈指のコンサルティングファームで実践されている仕事術がコンパクトかつ体系的にまとめられている。

頭脳明瞭な集団が限られた時間に追われながら質の高いアウトプットを出し続ける中で培われたものだけあり、本質をついた内容になっており、コンサルティングファーム外においても広く活用できるだろう。


また提示されている仕事術の効用のみならず限界についても言及されており、高々に自己を賞賛するのではない、現場感覚を反映し地に足が着いた書である。


あくまでコンサルティングファームという特殊な業界で使用されている仕事術ではあるが、コンサルティング以外の業界においても、キャリアアップを志向するビジネスマンにとって有用な一書と言えるだろう。

それはコンサルティングファーム卒業生の他業界における活躍が示している通りである。

彼らのテクニックをなぞり習得を試みるなら、本書に次いで「マッキンゼー式 世界最強の問題解決テクニック」の一読を薦める。


大げさなタイトルだと思いながら読んだら、まったくタイトルに偽りなく。

マッキンゼーでどうやって問題発見をし、調査をし、プレゼンテーションをし、というステップを読み物として興味深く読ませてくれる。

まったく教科書っぽい感じのない、ビジネス系仕事術の本だった。

「仮説を立てる」ことが、こんなに重要だとは本書を読むまで思わなかった。


おすすめのビジネス書、期待以上!!



マッキンゼー式 世界最強の仕事術 (SB文庫)




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ラベル:マッキンゼー
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2010年11月21日

■図解 問題解決入門 ―問題の見つけ方と手の打ち方

■図解 問題解決入門 ―問題の見つけ方と手の打ち方
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問題をいち早く発見し、原因を正しくとらえ、的確に対策をまとめる。

日常の仕事や生活の問題解決を図解でわかりやすくガイドする。

問題の発見から解決まで、目標達成を可能にする思考力と行動力の基本スタイルを日常レベルの“問題”を題材にして、ユニークな図解と平易な語り口で展開している。

『目標・方針・戦略・戦術・機会活用、危機管理』などの正しい理解と認識を促すまさに決定版。

世の中には何十種類ものアプローチの違う一般問題解決手法があふれています。

この本は問題の本質的な部分の説明に確りとページを割いており、 最も大切なことの理解を助けてくれる素晴らしい本だと思います。

あらゆる問題解決関連の本の「ベースメント」になっている本でしょう。

この本を読めば、論理的な問題解決方法を身に付ける第一歩として非常に良書です。

特に「問題解決入門者」にはうってつけの本です。


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■ホーライ製薬(架空の製薬会社の日常)
http://horaiseiyaku.seesaa.net/

■医薬品ができるまで
http://chiken-imod.seesaa.net/

■ホーライのブログ集
http://knowledge-forest.seesaa.net/

■ハードボイルド・ワンダーランド日記
http://hard-wonder.seesaa.net/

posted by ホーライ at 10:21| Comment(4) | TrackBack(0) | 思考ツール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月04日

おすすめビジネス書★組織の「当たり前」を変える

組織開発ファシリテーションという、ちょっと聞きなれないコンサルティング・サービスに関する著書だが、著者自ら「自分がいなくなったときにクライアントの組織に何を残せるか」というように、クライアントとのプロジェクト期間中はもちろん、その後の段階で、自立できる組織作りを目指す。

そのスタンスは、コンサルティングなどのサービス業界では、基本的だが忘れがちな、大切な観点だ。

しかし、クライアントの組織変革という「厄介な」テーマに携わるため、表面的なスキルでは、務まらない。

中身が伴っているかが大事だ。

実際、本書はファシリテーションの手法にとどまらず、コーチングやディベート、リーダーシップや人材育成にも触れ、さらに直面する問題の解決という結果を与えることではなく、問題解決できる健康な組織体をつくる手伝いをする(著者はCureよりCareといっている)といった、顧客に本当に必要なサービスに言及するなど、テクニック集にとどまらない本質論で貫かれている。

巻末の参考文献紹介も豊富で、この本からさらに研究を深めることも可能だ。

わかりやすいマトリックス思考法の紹介など、一般のビジネスの舞台でも使えそうな、参考になる内容も多いので、組織開発関係のコンサルタントのみならず、幅広いコンサルティング・サービス業界や、企業の経営企画部門の方々などに、お薦めできる良書だ。


組織の「当たり前」を変える



組織の「当たり前」を変える






分野別お奨め図書「ホーライブックセンター2.0」

新入社員に読ませたい本100冊 新入社員にお薦めの本100冊

より良く、より楽しく生きるためのお薦め本、人生を豊かにする本


posted by ホーライ at 08:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 思考ツール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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